今回は、YouTube アバタローチャンネルでおすすめの『孫子』の兵法-孫武-をご紹介します。
日本語字幕付きで動画を閲覧されたい方は、ブログで紹介する海外サイト『Amara』のURLをご利用ください。ログイン不要で閲覧可能です。
動画の紹介の後は、全知全能の神ゼウスを超える[孫子]の魅力を熱く語ります。😜
まず、YouTube アバタローチャンネルをご存じない方は、コチラの記事からどうぞ👇 www.dokiwaku-everyday.com
[孫子]は、中国の古典であり、最も優れた兵法書として有名です。代表的な兵書『武経七書(ぶけいしちしょ)』のひとつとしても知られています。
誕生から約2500年経つ現代まで、本書を愛読した歴史上の人物の中には、ナポレオン・ビルゲイツなど、多くの偉人がいます。
日本では、武田信玄が愛読者であり、風林火山の旗印に孫子の言葉が使用されています。
そんな世界中で愛され、読み継がれている[孫子]ですが、中国古典であり、兵法書という気難しさから、なかなか本を手に取ることができない方も多いのではないでしょうか。
いまどき兵法書なんて・・・
実は、一週間前までの私も・・・
戦略とか、私には関係ないしぃ~
蟻んこ程の興味しか持てず、解説動画だけで満足していました。
ところが!
ブログでOUTPUTするとなると本の内容が気になり、本の魅力を自分のものにしたくなるんですね。
魅力を知ると、今度は自分の言葉で思いを伝えたくなるのが私です!
私に読める本を探して読もう
そんな思いを胸にAmazonへ行き、kindle版の試し読みから入って、数冊の本を読み比べ・・・見つけました!
- 原文
- 読み下し文
- 口語訳
3点揃ったコチラです。
孫子 (講談社学術文庫)
良書、見つけた!と、チョイスに満足し自我自讃してみたら、アバタローさんが動画内で紹介してくれていた本でした。...( ´∀`)ハハハ
・・・という、遠回りした私からも おすすめします!
kindle版を選ぶメリット
本を購入する際、皆さんは紙ベースでしょうか?それとも、kindle版でしょうか?
私は今までどちらかというと、紙の本を指で捲って読みたい派だったのですが、このタイミングに来てkindleの良さを再確認しました。
ザクザク本を読みたい時は、kindle版がおすすめです。
心、整いました。🙏
ありがとう♥ kindle
[孫子]のたしなみ方
心、整って[孫子]を読み始めたものの、漢文嫌いの私がいきなり漢文を読むのかと言えば・・・
読みません!
そこで早速、孫子に登場して貰うことに・・・
彼を知り己を知れば百選殆うからずじゃ!【孫子-謀攻】より
この場合、”彼を知る” とは、[孫子]に書かれている内容を知ることです。
・・・なので、原文は読んでもチンプンカンプンな私は、現代口語訳から読み始めます。
そして、彼(孫子)を知ってから、次は己を知る番です。自分の内に沸き上がる"興味" が己です。
そこで、漢文・読み下し文を読むのです。
・・・とまぁ、遠回りに語っておりますが、簡単に言うと、めっちゃ読みやすいよ…です。
中国古典が苦手な方にもおすすめの本です。
[孫子]最初の一撃食らう!
そんなこんなで、[孫子]を読み始めた私は
13篇中...【1篇計】の冒頭文で、予期せぬ衝撃に襲われます。
孫武!
孫子曰、兵者國之大事
死生之地、存亡之道、不可不察也
故經之以五事、校之以計、面索其情
孫子曰く、兵とは国の大事なり。死生の地、存亡の道、察せざるべからざるなり。
故にこれを経(はか)るに五事を以てし、これを校(くら)ぶるに計を以てして、其れの情を索(もと)む。
兵とは国の大事なり!
この一文にやられてしまったのです。
この威風堂々たる文は、あの全知全能の神『ゼウス降臨!』以上の神々しさではありませんか! インパクトのある登場の仕方に、面食らった私です。
この冒頭文によって、グッと読者のハートを掴む孫武の文才、最強です!
[孫子]アバタローチャンネルのご紹介
そんな最強のパンチ力で登場した[孫子]を、動画で解説しているのは、魅惑のボイスと分かりやすい解説でお馴染みの、書評YouTuber アバタローさんです。
動画の再生時間は20分なので、ちょっとした移動時間にご視聴されてみてはいかがでしょうか。
動画内でアバタローさんは、[孫子]の兵法とは言われるものの、私達の実生活にも役立つヒントが沢山あるんですよ、と言われ『激動の時代を生き抜く7原則』と題し、解説しています。
どんなヒントが隠されているのか気になる方は、心の赴くままにご覧ください。
👇👇👇
【世界最高の戦略書】孫子の兵法 ~激動の時代を勝ち抜く7原則~ - YouTube
[孫子]字幕付き動画はコチラ
字幕付きで、アバタローさんの解説動画[孫子]を閲覧されたい方は、『Amara』のサイトをご利用ください。ログイン不要で閲覧可能です。
ただ、残念なことにスマホやiPhoneでは、字幕付き動画の閲覧ができません。大変申し訳なく思っております。🙇♀️ ペコリ
STAY HOMEのお楽しみとして、ご活用いただければ幸いです。
閲覧中、字幕に違和感を感じられましたら、コメント欄からご報告いただけると助かります。 その際、お知らせいただきたいことは、以下の3点です。
老眼( 一一)の目を持つ私は、幾度と目を細めながら(寝てるの?)チェックはしておりますが、見逃しているかもしれません。
私一人の力では未完の状態が続くので、是非…皆さまのお力をお借りしまして、より良いものに変えて行けたらと思います。
合言葉『みんなで未完を完璧に…』
よろしくお願い致します。🙏
[孫子]本まとめ OUTPUT
ここからは、私の独壇場の場として[孫子]の魅力をまとめてお伝えします。
まず、アジア系の時代劇ドラマに嵌まっている方には、ハズレなし!で面白いと思います。
なぜなら、ドラマ内で既に孫子の思想に触れているからです。
私もちょうど、Amazon プライムビデオで『三国志』を観ていたところだったので、[孫子]を読んでからというもの、ドラマの見方が少し変わりました。面白さ倍増です!
ナチュラルな隠し味を味わいながら、ドラマを楽しんでいます。
[孫子]生まれる
[孫子]の兵法が生まれた時代は、中国の春秋戦国時代と言われています。
春秋戦国時代がどういう時代だったかというと、周王朝が衰退して、小さな国同士が覇権を争っていた時代です。
今がビッグチャンス!と捉えた国々が、王様のイス取りゲームに夢中になっていた時代ですね。
穏やかなイス取りゲームであればよかったのですが、武器を手にして戦うとなれば、多くの血が流れ、大地は赤く染められていたのです。
そんな戦いが続いたのは、なんと・・・500年!
長きに渡る戦乱の世で、[孫子]は生まれました。
[孫子]の著者について
[孫子]の著者は、春秋戦国時代、呉の『闔廬(こうろ)』王に仕えていた、軍事思想家の孫武です。
その孫武と、本のタイトルの孫子の関係は?と言うと、実は・・・同一人物です。
どういうことかというと、孫武に対し尊敬の意を込めて呼ぶ尊称名が、”孫子” なのです。
だから、”孫子の兵法” と呼ばれている兵法書は、孫武の軍事思想から生まれたことが分かります。
[孫子]最大の魅力
私が感じている[孫子]最大の魅力は、軍事思想家の孫武が書いた兵法書、という点です。
まず、軍事思想家がどんな人のことを言うのかググってみました。
思想家: 様々な思想・考えに関する問題を研究し、学び、考察し、熟考し、 或いは、問うて答えるために、自分の知性を使おうと試みる人。 参照:Wekipedia
哲学好きの私は、軍事思想家の物事の見方・深い考え方に、強く惹かれたのです。
[孫子]は、軍事思想家ならではの『戦い』に対する深い洞察力と、その研究によって深められた、物事に対する見方・考え方が詳細に記されています。
ただ、それだけではなく、考えを深めて行く中で、『戦う』という行為から超越した、戦う為の真理とも言える思想に到達している点で、優れた兵法書だと思えるのです。
そこに、[孫子]の最大の魅力を感じました。
英雄ナポレオンが[孫子]を手にして読んだ理由も、そういった魅力に惹かれたのではないでしょうか。
永久保存版[孫子]
孫子の思想には、普遍的な真理とも言える考え方が盛り込まれている点で、時代や国が違っていても、あらゆる立場の人が読んだとしても、通じるものがある本だと思います。
約2500年前に生まれた書物ですが、これは最早、 『永久保存版』と言っても過言ではありません。
過去も、現代も、未来にも通じる、生きる為の『人生戦略書』であり、自己啓発本だと思うからです。
[孫子]のはじまりは、思想の神髄と言えるこんな言葉から始まります。
戦争とは国家の大事である!
孫子曰、兵者國之大事
死生之地、存亡之道、不可不察也
故經之以五事、校之以計、面索其情
孫子は言う。戦争とは国家の大事である。
国民の死活や国の存亡に関わる別れ道なので、よくよく考えなければならない。
それ故、5つの事がらで図り考え、7つの目算で比べ合わせて、その時の実情を求めるのだ。
調子に乗って、私の言葉で訳してみると・・・
孫子曰く、戦争は国家の一大事だ!
戦争によって、国民は生きるか死ぬかの岐路に立ち、国にとっても滅ぶ恐れがあるのだから、戦う前にあらゆる面から戦争の利と、害について考えなければならない。
だから、考える場合には、この5つの事を軸にして考え、この7つの事で互いを比較して考えれば、その時点での戦いの勝敗は、戦わなくても分かるものだ。
[孫子]は13篇で構成されていますが、この言葉は各篇に対し、ブーメラン効果で共鳴していた言葉です。
何度も何度も、繰り返し説かれる[孫子]の中のキーワードと言ってもいいでしょう。
それは何故か!
王様の椅子取りゲームに夢中になるあまり、何も考えずに血みどろな戦いを繰り広げる将軍や君主が多かったからです。
[孫子]を兵法書としてシンプルに見た場合、言っていることは、この2点だけです。
2点を通じて何を言っているのか、と言うと
戦い上手な者とは、賢い者を言うのだ!
勝者になりたければ、賢くなれ!
言い換えると
お前ら頭も使わず、血みどろな戦いしてアホちゃうか!
・・・です。(孫子というより、私の感情でした 笑)
13篇を通じ、繰り返し繰り返し説かれているのは、この2点だけで、後は実戦での戦い方や注意点などが詳細に盛り込まれているのです。
そして、料理でいう隠し味のように、善・思想が説かれています。
よくよく考えるのだ!
よくよく考えるのだ!という言葉は、冒頭文の『五事七計』という、5つの事柄・7つの目算に示されています。
これは、[孫子]の中で説かれている基本的な考え方のスタイルです。
孫子曰、兵者國之大事
死生之地、存亡之道、不可不察也
故經之以五事、校之以計、面索其情
それ故、5つの事がらで図り考え、7つの目算で比べ合わせて、その時の実情を求めるのだ。
だから、考える場合には、この5つの事を軸にして考え、この7つの事で互いを比較して考えれば、その時点での戦いの勝敗は、戦わなくても分かるものだ。
何故、よく考えろ!と言ったのでしょう。
それは、何も考えずに戦いに明け暮れる君主や将軍によって、多くの人命が失っわれていたからです。
[孫子]の兵法の中では、君主や将軍といった、人の上に立つリーダー的な人のものの見方や考え方、求められる人物像についても説いています。
例えば・・・五事の【将】でみれば、理想とするリーダーのチェック項目があるのです。
そして、よく登場するワードに、戦い上手な者、があります。
孫子は、この『戦い上手な者』という言葉を巧みに使って、優れた人物像がどういう人なのかを解き、優れたリーダーを育てようとしているかのように見えるのです。
誰もが認める優れたリーダーが不在だったことから、戦乱の世が続いていることに気づき、孫武は[孫子]の中に理想を託したのではないでしょうか。
・・・ということは、[孫子]の兵法によって、よりよい国づくりを目指すための極意書でもあるのです。
そして、とうとう500年も長きに渡って続いた春秋戦国時代に、終止符を打つ男が現れることになるのです。 それが、キングダムでお馴染みの・・・秦の始皇帝!だったという訳です。
[孫子]が最も大事にしたもの
[孫子]の中で、最も大事にしているものが何かというと、人命です。
そのことが伺える言葉として
孫子は言う。およそ戦争の原則として、敵国を傷つけずにそのまま降伏させるのが上策で、敵国を打ち破って克服させるのはそれに劣る。
戦い上手な優秀な人は、必ず全てを無傷のままで得る方法で天下の勝利を争うものだ
ということを、表現を微妙に変えながら繰り返し、説いているのです。
その命は、敵・味方関係なく大切に考えられていました。
そんな、[孫子]の思想は、大きく2つの特徴があります。
1. 戦わずして勝つ!
兵法書でありながら、戦わずして勝つ!という、孫子の思想の特徴からも、如何に命を大事に考えていたか伺えるのではないでしょうか。
13篇で構成されている[孫子]の中の【1篇計】~【3篇謀攻】には、戦わずして勝つ為の要点がまとめられています。
孫子はいう。戦争とは国家の大事である。
国民の死活や国の存亡に関わる別れ道なので、よくよく考えなければならない。
戦争というのは、軽はずみな気持ちで始めるものではない。一旦始めてしまえば、多くの国民たちの血が流れ、多くの国民を死に至らしめ、負ければ国が滅ぶことになるのだから戦う前に、戦争の全貌をしっかり捉えて、よくよく考えなければならない。
そして、その言葉や思想は、各篇でも繰り返し説かれているのです。
[孫子]の中でいう、最高の勝利の収め方とは
百戦百勝は善の善なる者に非ざるなり
戦わずして人の兵を屈するのは 善の善なる者なり
百戦百勝が、武力によって勝利を得たものならば、それは真に優れた勝利者ではない。真の勝利者とは、戦わずして敵を降参させ、勝利を得る者のことを言うのだ!被害を最小限に食い止めて勝利を得なければ、本当の勝利者とは言えない。
この言葉から分かるように、孫子の理想の勝ち方は、武力行使の戦い方ではなく、相手を無傷のまま降伏させて勝つことなのです。
だから、13篇からなる[孫子]の中には、戦わずして勝つ為の術が、こと細かく記されているのです。
【13篇用間】では、情報収集をする用間(スパイ)こそ、戦いにおける要だ!と説いています。
それはなぜかというと、戦う前に敵の情報を詳細に知ることで、勝てる戦いかどうか見極める為に、最も重要な任務だと言えるからです。
2. 孫子の合理的な考え方
[孫子]の兵法は、合理性によって説かれた兵法書です。それは、最初から最後まで一貫しています。
それは何故か!
[孫子]が一番大事にしている命が賭かっている戦いに、感情論や予測論といった曖昧なもので戦いを説くということは、思想に反することになります。命を大事にして、確実に勝つ方法でなければなならないのです。
その為には、誰もが納得いく勝ち方を伝授しなければなりません。
だから、数字を使った考え方や、実戦での具体的な観察から、どういうパターンが想定されるのか、置かれた状況をどう考え、どう切り抜ければいいのか、利点や不利な点を交えながら、ありとあらゆる面で戦い方を詳細に記しているのです。
例えば
戦争の原則としては、味方の軍勢が十倍であれば敵軍を包囲し、五倍であれば敵軍を攻撃し、倍であれば敵軍を分裂させ、等しければ努力して戦い、少なければ何とか退却し、力が及ばなければ上手く隠れる
この文章からも合理的に説かれ、漏れなく記された兵法書であることが伺えるのではないでしょうか?
ちょっとクスッと笑ってしまうほどに、抜けがないのです。
冒頭に登場した、思想の神髄と言える言葉の中にも『五事七計』で考える、という具体的な考え方を伝授しています。
[孫子]を読むことでどんなメリットがあるかと言えば、戦う目的以外でも、ものごとを深く見つめ、考える方法が説かれ伝授されているように思うのです。
正に!現代でも通じる、最強の教科書ではありませんか!
いかがでしたでしょうか?
今回は、[孫子]の解説動画・字幕付き動画・本の紹介と共に、その魅力をお伝えしました。
漢文嫌いで逃げていた[孫子]の兵法ですが、今回やっと手にして読んでみれば、めっちゃめちゃ魅力的な本だということに気づきました。
有益すぎる情報が詰まっていることで、ぜ~んぶ伝えたくなって気づけば20000文字を超える勢いで書いていて、まるで本でも出すのかい?と言った状態に陥っていました。(笑)
そして、ネタ晴らしはよくないということで、削って、書いて、削って、書いて、ガバッと消して、15000文字で納めて終わりました。(そんなに減ってない事実・・・)
私にとっては、残りの人生の中で、何度でも繰り返し読みたい、究極のバイブル本となった訳です。
約2500年前に声を上げた[孫子]の思想は、まだまだ世界に届いていないことが、残念で仕方がありません。
爆弾代わりに、空から[孫子]を乱舞させたい気分です。(笑)
武力行使で血を流す戦いが、21世紀になっても続いている現実を私たちは深く考えなければいけないのではないでしょうか。
また、[孫子]を深く理解して、現代の戦い『人生戦略』に応用すれば、最後に勝つのは、アナタかもしれません!
ビルゲイツが愛読してるから、間違いないでしょう。 [孫子]に興味がわかれた方は、是非本を手に取ってみてはいかがでしょうか。
次回は、パスカルの[パンセ]をご紹介いたしと思います。
長文になりましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。