毎日流れて来るニュースの多くは、何時からか新型コロナウイルスによる感染者数や死亡者数が増え、今…世界中の人達が不安な日々を過ごしています。
まさか、こんな事態になるなんて!
情報化社会の中で暮らす今の私たちは、流れて来る情報によって常に感情が左右されていることから、内容によってはパニックに陥りやすい傾向が強いようです。
だからこそ今大切なのは、正しい情報を得る力と冷静に判断することだと思います。
そこで今回、専門家による新型コロナウイルス情報をまとめてお伝えします。
戦争よりも怖いウイルスの話し
まずは、コチラの動画をご覧ください。
久々に、5年前のビル・ゲイツのTEDトークを見たのですが、時代の最先端にいる人は、常に数年先の景色が見えているのではないでしょうか。youtu.be
そして、2020年3月現在。
世界保健機構(WHO)は、新型コロナウイルスによるパンデミック宣言を出しました。
パンデミックという言葉は、国・地域の広がり具合を指す言葉で、全世界的に広がっている(全世界的に封じ込めることが難しい状態になった)ことを指します。
専門家による新型コロナウイルス情報
日本でも多くのイベントが中止になり自粛規制される中、先日『ホリエモンチャンネル』で堀江貴文さん(ホリエモン)が、ウイルス学の研究をされている専門の先生に新型コロナウイルスについて質問をするという動画がYouTubeで公開されました。
普段、TVを観ない私は、新型コロナウイルスの情報は専らSNSのみ。
ただ、SNSから流れて来る情報でさえ、新型コロナウイルス一色になってくると、情報が溢れ出して、何が正しくて、何をすれば良いのかがよく分からない状態に陥ります。
『新型』と付いている時点で、今までにない新しいウイルスだということは分かるけど、どんな脅威があるのか、全く把握できない状態ですよね。
見えない敵に、どう対処すれば良いのか分からないからこそ、皆不安なんだと思います。
だけど、専門家の先生は私たちよりかは、知っていることが多いのです。
現時点で分かっている内容とは何なのでしょうか。
専門家の峰 宗太郎先生の話し方、説明がめっちゃめちゃくちゃ丁寧で、分かりやすかった!
必見です。
動画は、前編・後編の2本立てになっているので、ブログも2本立てにしてまとめようと思います。
まずは、前編をご覧下さい。
専門家 峰 宗太郎先生のプロフィール
峰 宗太郎先生は、アメリカの国立衛生研究所(NIH:National Institutes of Health)という政府機関で、ご活躍されている方です。
ググってみると、他にも色いろな情報がありました。
取り合えず、医学情報が流れて来たらキャッチできるように、先生のTwitterとnoteをしっかりフォローして準備万端!
そんな峰先生の専門分野は、病理学やウイルス学・免疫学です。
まずは、コロナウイルスについて、軽い予習を…。
軽い風邪=コロナウイルスじゃなかったの!?
現在、パンデミックを起こしている新型コロナウイルスですが、実は既存のコロナウイルスは、そんなに毒性が強くありません。
一般的には、軽い風邪の症状を引き起こすウイルスとして知られています。
コロナウイルスが原因の風邪は、約10~15%です。
コロナウイルスって、ずっと私たちの周りにいる存在なんですね! (´・ω・`)b
我々に感染するコロナウイルス 6種+1種
今まで、人間に感染するコロナウイルスでよく知られているものは、6種類ありました…がっ、今回の新型コロナウイルスの発見で、7種類に増えました。
これから、この調子でどんどん増えて行くんでしょうかねぇ。
そのうち症状が軽い風邪コロナウイルスは、4種類です。
- 229E
- OC43(牛由来路線、強!)
- NL63
- HKU-1
残り2種類のコロナウイルスは、深刻な呼吸器疾患によって重症化する
- SARS(重症急性呼吸器症候群)
- MERS(中東呼吸器症候群)
と呼ばれるものです。
重症化するコロナウイルスもあるってことです。(´・ω・`)b
SARS MERSについて、ちょっとググってみたので簡単にお伝えします。
◆ SARS(重症急性呼吸器症候群)
SARS(Sever Acute Respiratory Syndrome)は、日本で『重症急性呼吸器症候群』と呼ばれている感染症です。
2002年に中国南部広東省で端を発し、インドやアジア・カナダを中心に流行しました。その後、2003年7月に終息宣言が出されています。
峰先生も目を輝かせて、現在は
症例数0です!とおっしゃってました。
おぉぉ! 素晴らしい! (。・ω・ノノ゙パチパチ
◆ MERS(中東呼吸器症候群)
MERS(Middle East Respiratory Syndrome)は、日本で『中東呼吸器症候群』と呼ばれている感染症で、2012年9月以降に中東地域で発生しました。
サウジアラビアやアラブ首長国連邦などのヒトコブラクダが感染源動物とされています。
感染リスクと考えられていることは、感染したラクダと接触したり、未加熱のラクダ肉や未殺菌の乳を摂取することです。
MERSは、現在でも症例がある感染症なので、旅行で感染地域を訪れた人が、帰国後に発症するケースが多い為、厚生労働省のサイトでも注意を呼び掛けています。
MERSは、まだ注意する必要があるんですね! (・´з`・)
新型コロナウイルスと似ているのは?
コロナウイルスには、軽い風邪と重症化するSARSやMERSがあることが分かりました。
ところで、新型コロナウイルスは、どんな特徴があり、既存のウイルスと何が違うのでしょう。
遺伝子情報から見た場合、新型コロナウイルスは、風邪のコロナウイルスより、SARSコロナウイルスとよく似ていることが明らかとなっています。
それによって、正式名称が先日
SRAS2コロナウイルスとなりました。
新型コロナウイルスの特徴3つ
- 表面に出ているたんぱく質の種類が似ていること
- 喉や肺に親和性が高い
という点で類似しており、細胞に入り込みやすいウイルスであることが分かっています。
また、病毒性に関しては、普通の風邪の場合は、下気道(肺)にはあまり入らず、上気管(鼻や喉)で増えることが多いのですが、新型コロナウイルス(SARS2)は、肺の方でもかなり増殖傾向にあり、それによって呼吸器疾患を患うウイルスだということが分かっています。
このことから、病毒性はかなり高いウイルスだということが分かります。
更に性質として、風邪ウイルスとSARSの中間的なところに位置しているので、感染力が高いウイルスと言えます。
では、もしも新型コロナウイルスにかかるとどんな症状が出るのでしょうか。
新型コロナウイルスの症状・注意点
新型コロナウイルスに感染した場合、主な症状は次の通りです。
- 頭痛・発熱(37.5℃以上の熱が4日以上続く)
- 咳・鼻水
- 喉の痛み
- 強い倦怠感(ダルさ)・息苦しさ(呼吸困難)
- 腹痛・下痢
風邪と同じ症状だという点で、判断しづらいですよねぇ (・´з`・)
潜伏期間:2日~12日程
特徴:
- SARSのように毒性が強く
- インフルエンザのように広まりやすい
重症化しやすい人は
免疫抑制剤を使っている私も対象だぁ (; ・`д・´)ドキドキ
症状が疑わしい方は、帰国者・接触者相談センターにご相談ください。
◆ 国民の皆さまへ 関連情報((新型コロナウイルス感染症)|厚生労働省
感染後、重症化しやすい傾向にあるのは、高齢者や基礎疾患のある方ですが、感染自体は年齢に関係なく、誰もが感染するそうです。
だから、PCR検査をして無症状の人や症状が軽い人がいるんですね (´・ω・`)b
じゃあ、どうやって感染していくのでしょう。
新型コロナウイルス 感染経路
感染経路は2つです。
新型コロナウイルスの感染力の強さは飛沫にあり
専門家が飛沫感染で考えるポイントは、ウイルスが飛沫に出やすい性質を持っているかどうかが重要とされています。
今回の新型コロナウイルスは、鼻水にウイルスが凄く多く含まれていることが分かっており、そのウイルスの数は、インフルエンザよりも遥かに多いと…。
専門家の先生も、この点でかなり不味い状態とおっしゃっていました。
よって、感染力が高い原因のひとつは、クシャミや咳などによって、大量ウイルスが鼻水と共に飛ばされることが原因のようです。
飛沫による感染ポイント2つ
- クシャミやお喋りによって、ウイルスが容易にばら撒かれること
- クシャミをした後に
① 顔・鼻・口を触ることで手にウイルスが付着
② ウイルスが付着した手で、周りにあるもの(手すりやドアノブなど)を触る
③ 他の誰かがウイルスの付着したものに触って、新たに他の人の手にウイルスが付着
④ その手で顔や鼻、口を触る
この①~④の経緯によって、更に感染がどんどん拡大していることのです。
( ゚Д゚)そうなんだ!! もう既に逃げ場はない気がする(笑)
重症化・致死率の原因
誰もが感染しやすい新型コロナウイルスですが重症化しやすい人は、高齢者や基礎疾患のある人だと言われています。何が原因なのでしょう。
毎年、インフルエンザにおいて、重症化しやすいのは、高齢者や幼児です。
幼児は、地球に降りてきて間もないこともあり、免疫力が大人と比べると弱い生き物です。高齢者は、反対に年齢によって免疫力が弱くなっています。
どちらも免疫力の弱さがポイントです!
ただ、致死率で言うと、幼児より高齢者の方がリスクが大きいのです。
それは、何故なのでしょう。
原因は、高齢者の場合、風邪から肺炎を起こすリスクも高く、体調が悪くなって食事がとれなくなると免疫が一気に低下するからです。
免疫が一気に低下することで、全身感染症や多臓器不全を起こしやすくなります。
新型コロナウイルスは、SARS(重症急性呼吸器症候群)に似ていることから、重症化すると呼吸器疾患を起こす感染ウイルスです。
呼吸困難になった場合の対症方法
呼吸が苦しくなると、支持療法として肺を支える処置を①→⑤の順で行っていきます。
① 酸素投与
② 陽圧をかけて肺を膨らませる(酸素投与ができない場合)
③ 気管挿管
④ 人工呼吸器
⑤ 体外式膜型人工肺(ECMO)←最重症患者にのみ適用
一般的な処置としては①~④が主です。
体力の弱い高齢者が肺炎になると、一気に④の人工呼吸器に至ってしまうケースは少なくありません。
人工呼吸器で二次感染を引き起こす理由
ただ、人工呼吸器は本来、一過性のものなので、自分の体力によって改善していかなくてはなりません。高齢者の場合、その改善する力が弱い為、改善できないまま、人工呼吸器に依存する状態が長く続き、二次感染を引き起こすリスクが高くなります。
二次感染を引き起こす原因は、人工呼吸器によって外の空気を無理矢理、体内に入れていることから、空気と一緒に外界のばい菌も体内へ入って来るからです。
インフルエンザ肺炎 + 細菌性肺炎
高齢者の致死率が高い原因は、この人工呼吸器による二次感染が大きいのです。
これから高齢者に向かう私は、体力強化しなくっちゃ!!
新型コロナウイルスに再び感染するとは
新型コロナウイルスに感染した人が、入院から数日後、まるで治ったかのように陰性になって退院したというニュースも中にはありますよね。
治って良かった!! と思うと同時に、治る人も居るんだ、と安堵した人も少なくないと思います。
しかし、数日後…再びPCR検査で陽性になったというニュースが流れてくると、また?ってなりますよね。宝くじに当たる確率より高いじゃん!…て思いませんか?
これは、専門家である峰先生の見解では、再び新型コロナウイルスに感染したのではなく、体内のウイルスが一旦、減少したものの、何らかによって再びウイルスの量が増えて、再燃したと考えられています。
新型コロナウイルスが拡大する背景には
こうして、新型コロナウイルスがどういうウイルスで、どういう処置が必要なのかということを考えると、一般の病院では対応が難しいことが分かります。
そんな事情も理解していなかった頃の私は、もう既に新型コロナウイルスを体内で飼っているような気がして、とにかく全員検査して調べて欲しい!と思っていました。
調べるくらいなら、何処の病院でもできるっしょ!!
しかし、普通の病気とはことなり感染症を引き起こしているウイルスなので、そう簡単には検査することも処置することも難しいことが分かりました。
な~るほど!
検査して陽性だった場合、感染症用のICU(隔離病棟)がなければ入院も難しいのです。
そして、重症化に陥った場合、感染症用として回せるECMOがあるかどうかという問題や、対応できる医師や看護師の数が足りているかという問題があります。
そういう背景がわかると、新型コロナウイルスによるパンデミックがなぜ起こっているのかも想像できますよね。医療機関のキャパシティが超えて崩壊すれば、一気に感染者も増加してしまうからです。
国や医療機関によって、治療可能な範囲が異なっていることも拡大の要因となっています。
冒頭でビル・ゲイツのTEDを紹介しましたが、ビル・ゲイツも言ってましたよね。映画の中で…。ウイルスに立ち向かうカッコイイヒーローや美女達は、映画の中のみみたいなことを…。映画はあくまでも理想であって、現実的にはまだ厳しいようです。
私たちにできる予防法
新型コロナウイルスは、飛沫感染力や病毒性が高いことが分かった今、私たちができる予防法は、どのようなことでしょうか。
強い者しか生き残れない世界…
貧富の差ではなく、体力の差でも生き残れない感
高齢者や基礎疾患のある人(私もだけど)には、キツイ世界ですよねぇ~
とにかく、感染を拡大させないことが大切です!
無症状や軽症者の人が周りに増えれば増えるほど、寿命が縮まっていく~ワタシ (>_<)
そうなったらそうなったで、短い人生をパッと散る方法を考えなきゃ…と思うのですが、それよりも早く、ワクチンの開発によって、もう少し長く生かして欲しいです。
それまで、私たちできることと言えば、免疫力が低下しないように普段の生活で、健康管理に十分注意することが大切です。
日々の充分な栄養・運動・睡眠に気を付けながら、次の点に気を付けましょう。
ワタシは運動を…
- 人混みを避け、混雑した場所にはいかない
- 至近距離での会話はしない(飛沫感染の無効距離は2m)
- 咳エチケットを守る(咳・くしゃみをする際にマスクやティッシュ・ハンカチなどで口や鼻をおさえる)
- こまめな手洗い・うがい
- 顔や鼻、口をむやみに触らない。
- 部屋の換気
- 人が触る共有部分の消毒(ドアノブなど市販の家庭用塩素系漂白剤で拭いた後、水拭きする)
家庭用塩素系漂白剤で作る消毒薬の作り方
【用意するもの】
- キッチンハイターなどの塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウムを含む)
- 空の500mlのペットボトル
【作り方】
- 空のペットボトルに水を半分くらいまで入れる
- キッチンハイターをキャップ2杯(10ml)入れる(1杯=5ml)
- 水を満タンに入れたらよく振って、完成!
【注意点】
- 換気に注意して、酸性のものとは絶対に混ぜない。(塩素ガスが発生する)
- 皮膚に直接つくと刺激が強いので、付いた場合は、速やかによく水洗いして流す
- 希釈した液は、保存して使わない(消毒効果が薄まるのが早い)
- 金属や繊維製品に使う場合、腐食や変色を起こしやすいので、注意が必要
(金属の場合は、消毒後、水洗いor水拭きをするなど)
※ 小さなお子さんがいる家庭では、十分に取り扱いに注意する
※ キッチン泡ハイターを使って消毒する際は使用後、水洗い若しくは水拭きをしっかりしましょう
まとめ
ザっとまとめてみました。
日本だけでなく、世界各国で外出禁止令が出されているのを見ていると、不安は大きくなるばかりですが、日本は島国ということである意味守られている感も感じます。
反面、外から入って来たウイルスが蔓延してしまえば、まるで『ウォーキング・デッド』の世界に変わりそうな恐怖もあります。
一日も早い、新型コロナウイルスの治療法の確立やワクチン開発が進むことを祈っています。
それと同時に、私たち一人一人が普段からウイルスに対する予防法を身に付ける必要があるのかもしれません。
向こうも進化してますから、こっちも進化しなくっちゃ!
まずは、正しい情報を得て、冷静に対応することが大切ですね。
次回は、日本政府の対策やワクチン開発についてお送りする予定です。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。